「お店や会社の前に屋外デジタルサイネージを設置したいけれど、夏の厳しい直射日光や暑さで故障しないだろうか……。」
「真夏になると画面が真っ黒になったり、表示が止まったりすると聞いたけれど、本当に屋外でも安心して使えるのだろうか。」このような疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
屋外デジタルサイネージは、年間を通して雨や風、紫外線などの厳しい環境の中で使用されます。特に夏場は、気温の上昇に加えて強い直射日光の影響を受けるため、本体内部の温度が大きく上昇しやすくなります。内部に熱がこもると、画面表示が不安定になったり、一時的に画面が真っ黒になる「ブラックアウト」が発生したりすることがあります。また、高温状態が続くことで部品の劣化が早まり、製品寿命にも影響を与える可能性があります。そのため、屋外デジタルサイネージを選ぶ際は、本体価格や画面サイズだけではなく、「どのような放熱構造を採用しているか」「高温時に機器を保護する機能が搭載されているか」といった内部構造まで確認することが重要です。
本記事は「屋外デジタルサイネージ夏対策シリーズ」の第1回です。今回は、デジタルサイネージを取り扱う専門会社として屋外デジタルサイネージになぜ高温対策が必要なのか、そして夏場でも安心して運用できる製品を選ぶポイントについて分かりやすくご紹介します。
屋外デジタルサイネージに高温対策が必要
屋外デジタルサイネージは、一年を通して雨や風、直射日光などの厳しい環境にさらされます。特に日本の夏は、高温多湿に加えて強い日差しが続くため、本体内部の温度は外部以上に高くなります。長期間安心して運用するためには、高温対策を前提とした製品選びが欠かせません。夏場に高温対策が必要な理由は以下3つあります。
1)本体内部の温度上昇によるシステム停止を防ぐため
夏場に直射日光を受け続けると、屋外デジタルサイネージの内部温度は急激に上昇します。筐体の内部に熱がこもりやすいです。一定以上の温度になると、オーバーヒートによって画面が突然消えたり、システムが停止したりします。店舗の営業時間中やイベント開催中などに画面が停止を防ぐため、熱を効率よく逃がす構造を備えた屋外デジタルサイネージを選ぶことが非常に重要です。
2)液晶画面のブラックアウトや製品寿命の低下を防ぐため
スマートフォンやノートパソコンを真夏の車内に放置すると故障の原因になるように、液晶ディスプレイも高温環境の影響を受けます。屋外デジタルサイネージも同様に、液晶パネルが高温になると、一時的に画面が黒く見える「ブラックアウト」が発生することがあります。これは、液晶パネルが熱の影響を受けることで起こる現象で、高温環境下では表示品質が低下する原因の一つです。さらに、高温状態が長時間続くと、液晶パネルだけでなく、バックライトや電源基板などの電子部品にも大きな負荷がかかり、製品寿命の短縮や故障の原因にも直接つながります。
3)保守コストの削減と安定した運用につなげるため
夏場の高温が原因で屋外デジタルサイネージが故障すると、修理や部品交換など費用がかかることだけでなく、広告や案内を表示できない時間帯、また、長期間故障したままの状況が発生します。せっかくデジタルサイネージを導入しても画面が停止によって集客の機会を逃してしまう可能性があります。
修理や点検のために運用を停止する期間が長くなると、店舗や施設の運営にも影響を及ぼします。高温環境でも安定して運用できる構造や保護機能を備えた屋外デジタルサイネージを選ぶことが、長期的なコスト削減にもなります。
夏場でも安心して使える屋外デジタルサイネージの選び方
屋外デジタルサイネージを選ぶ際は、「高温環境でも安定して運用できるか」という視点で製品を比較することが重要です。夏場でも安心して使用するために最も重要な2つのポイントがあります。
筐体内部の熱を下げる構造になってあるか
屋外デジタルサイネージを選ぶ際に、熱を効率よく外部へ放出できる構造を採用しているかを確認することが大切です。屋外デジタルサイネージでは冷却ファンやエアコンを搭載して、内部の熱を外へ排出する方法が一般的に採用されてきました。
最近では、今までと冷却機器を搭載すると違い、アルミ素材を活用した放熱性能の高い筐体や、自然冷却構造を採用した製品も登場してます。こういう製品は高温環境でもデジタルサイネージが安定して運用が可能です。
防塵・防水性能を備えてあるか
日本の夏は高温になるだけでなく、梅雨による長雨や台風の上陸、さらに近年は地球温暖化の影響によって線状降水帯の発生も増え、屋外設備を取り巻く環境はますます過酷になっています。このような環境下では、防塵・防水性能を備えた屋外デジタルサイネージの導入は、安定した運用を実現するために欠かせない要素といえるでしょう。
特に、密閉性の高い設計は、雨水やほこり、湿気の侵入を防ぐだけでなく、液晶パネルや電子基板などの内部部品を保護する重要な役割を果たします。その結果、故障リスクを低減し、長期間にわたって安定した運用を維持しやすくなるため、屋外デジタルサイネージを選ぶ際には、防塵・防水性能だけでなく、筐体の密閉性にも注目することが重要です。
夏場でも安心して使える屋外デジタルサイネージ|自然冷却タイプの特長
「自然冷却タイプ」は、本体の大部分にアルミ素材を採用した高い放熱性能と、防塵・防水対応の密閉構造を組み合わせて、夏場の厳しい屋外環境でも安定した運用ができる製品です。
効率よく放熱のシステムが備える
高温対策として注目されている屋外デジタルサイネージ自然冷却タイプの特長は3つあります。
1)アルミ素材を活かした高い放熱性能
自然冷却の本体の大部分にアルミ素材を採用し、背面には厚みのあるアルミ放熱板を配置しています。アルミは熱を素早く外へ逃がしやすい素材で、本体内部に熱が集中しにくく、高温環境でも効率よく熱を外に排出できる構造です。
2)熱が分散する放熱構造
一般的なファン内蔵、エアコン内蔵の屋外デジタルサイネージでは、一部の熱を排出したり、また、局部の熱を冷やしたり、高温によりパネルや電子部品へのダメージを軽減してます。
一方、自然冷却では、小型補助ファンを搭載して、本体内部の温度が均一になるよう、熱を分散しながら排出して、液晶パネルや電子部品への負荷を抑えられます。
3)高温時は自動で機器を保護する制御機能
夏場の屋外では、想定以上に本体内部の温度が上昇することがあります。自然冷却タイプのデジタルサイネージは内部温度を常に管理しています。
高温になると自動的に消費電力を制御してバックライトの発熱を抑える保護機能が働いて、筐体内部の温度を安定運用可能の温度までに下げましたら、自動に通常の状態へ戻ります。こうした自動温度調整の働きで、高温によるブラックアウトやシステム停止のリスクを減らして、安定した運用につながります。
密閉型で高い防塵・防水機能
一般的な屋外デジタルサイネージでは、本体内部の熱を逃がすために冷却ファンやエアコンを使用する製品が多く採用されています。これらの方式は、高い冷却性能を確保できる一方で、熱を効率よく排出するための吸気口や排気口、熱交換器などが必要です。吸気口や排気口から、ほこりや雨水、湿気などが侵入するリスクがつねにともなっています。
一方、自然冷却タイプは、本体に使用したアルミ素材がそのものを放熱構造として活用しています。内部で発生した熱を効率よく外部へ放出できるので、冷却を目的とした吸気口や排気口を設ける必要はありません。高い密閉性を実現しやすく、雨やほこり、湿気、塩害などの侵入を抑え、防塵・防水性能の向上にもつながります。夏場の高温環境だけでなく、沿岸部や人通りの多い場所など、さまざまな屋外環境でも安定した運用できる構造となっています。
まとめ
屋外デジタルサイネージは、夏場の高温や直射日光の影響を受けやすいため、導入時には画面サイズや価格だけでなく、高温対策を考慮した製品選びがとても重要です。特に、放熱構造や防塵・防水性能は、長期間にわたって安定した運用を実現するために欠かせないポイントともいえるでしょう。特に、今回ご紹介した自然冷却タイプの屋外デジタルサイネージは、本体全体を放熱構造として活用するとともに、高い密閉性を備えることで、夏場の厳しい屋外環境での運用をおすすめします。
次回は、「屋外デジタルサイネージ自然冷却タイプの仕組み」をテーマに、アルミ筐体による放熱の仕組みや110℃まで耐えられる耐熱液晶、高温時に自動で機器を保護する制御機能などを詳しく解説します。なぜ自然冷却タイプが夏場の高温環境でも安定した運用を実現できるのかを、構造の視点から分かりやすくご紹介しますので、ぜひ次回もご覧ください。
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